婚活インタビュー
- 2009年7月
- 有限会社スタンド・アンド・ファイト 取締役 小堂敏郎(こどう としろう)氏
- 青山学院大学経営学部卒業。アメリカ・ワシントン州立イースタン・ワシントン大学国際関係学部学士号取得後、旅行会社の香港・シンガポール支店、出版社の月刊誌編集部勤務の後、1996年からフリーランス(業務委託)の編集者・ライターとして活動。朝日新聞社『論座』、日経事業出版社『グラッパ』、カタログハウス『通販生活』で名編集人の名を馳せる。その後、月刊誌『ビジネス・インテリジェンス』編集長、ウエブサイト『日本の人事部』編集長を経て、2006年2月に有限会社スタンド・アンド・ファイトを創業。現在は「語り継がれるコンテンツを創る」の経営理念の元、ビジネス系コンテンツ制作のプロ集団として、企業ホームページのための取材・執筆・編集に専門化された事業をされています。社会を見続けてきたプロ編集者の視点から「結婚」と「婚活」についてお話を伺いました。(取材場所:新宿・京王プラザホテル)
- ・小堂さんの周囲の方でどういう方が結婚されていて、どういう方が結婚されていないのか、ご存じの範囲で事情をお聞かせ願えますか?
- 出版の世界で働いているフリーランスの知り合いが多いんですけど、結婚していない人のほうが多いですね。
- ・それはどういったご事情によるものなんでしょうか?
- みんな、結婚しなくても今の生活に満足しているんだと思いますが、やっぱり忙しいんでしょうね。フリーで活躍している人ほど、仕事の時間が不規則で、土曜・日曜も関係なく働いたり、夜遅くまで原稿書いたりしています。
- ライターなど、取材で人とたくさん会いますが、それはあくまで仕事ですからね。プライベートで新しい人と出会って、ゆっくり話をするとか、そういう時間はあまりないのかもしれません。実際、私自身がそうですから(笑)。
- ・その方々は接点を作るために、何か行動をされたりとかはしないんですか?
- たとえば合コンに誘われたら私も行ってみたいけど、仕事でバタバタしているうちに、そっち方面の話ってまぎれちゃいますよね。
- それに、学生とか若手サラリーマンならまだしも、30~40代になって「合コンをやろうよ」と言いだしっぺになる、というのもちょっと……。そもそも、フリーで書くことで生計を立てている人には内向的なタイプが多いんじゃないかと思います。話すのは上手ではないんだけど、書くとすごい、という。でもそういう人は合コンを主催しませんね(笑)。
- ・そうなると結婚相談所へ入ったりとか、他の活動はされていらっしゃるんでしょうか?
- うーん、どうかな、聞いたことないですね。
- ・そうですか。それでは次に現在の婚活ブームについてお伺いしたいと思いますが、小堂さんご自身はこのブームについてどう思われていますか?
- 悪くないと思いますよ。新しい人と出会うことって悪くないことですし、それには自分から行動しないと、機会は来ないでしょう。これは結婚に限らず、仕事でも何でも。リクルート創業者の江副さんの言葉で「自ら機会を創り出し機会によって自らを変えよ」というのがありますよね。
- ・初めて知りました。小堂さんはリクルートのご出身でしたか?
- いえ違いますけど(笑)、「自ら機会を創り出し機会によって自らを変えよ」を実践しているのでしょうね、リクルート出身の人って、すごく行動的でしょ。若くして事業を興したり、メディアで活躍したり。自分からどんどんチャンスをつくって、そこに飛び込んで自分を変えている、大きく成長させているんです。
- 婚活をするにしても、ここで絶対に結婚相手を見つけるぞとか、誰かに見染められたいとか、そういう切羽詰まったスタンスで臨まなくても、「ともかくいろんな人に会ってみよう」と肩の力を抜いてやればいいし、それが大切だと思うんです。
- いろんな人に会う機会をつくっていると、まあ自分も変わりますよ、意識せずとも。で、いろんな機会に参加するのに、そんなに費用は使わないと思いますよ、今の婚活は。安いんじゃないですか、昔と比べて。昔って言っても、20年前になっちゃうけど(笑)。
- ・20年前というとバブルの時代ですよね。確かに、あの頃はすべてにおいて派手でしたよね。
- 婚活じゃなくて「ねるとんパーティ」とか、高級レストランに集まって、みんなブランドの服を着たりして、すかした感じでやってましたよね。わたしは、その様子をテレビなんかで指をくわえて見ているだけでしたが(笑)。でも今は、わりとくだけた格好で、そんなに高くないレストランとかで婚活パーティをやっていたりするんじゃないですか。これもテレビでしか見たことないけど(笑)。
- ・ご自身がご結婚されて良かった点等ありましたら、お聞かせ願えますか?
- 自分が何者なのか、それがわかった、ということですかね。ずっと一人だったら、わからなかったかもしれない。
- ・何者かというのは、ご自身のことについてですか?
- ええ。自分がホントはどういう性格か、どんな人間か。 私は結婚以来、いろいろ「指摘」を受けています(笑)。「あなたこうなんでしょ」って見透かされる。そうかなあと思うけれど、時間が経つにつれて、ああ、そうか、俺ってそうだったんだなって。そういうことがいくつもありましたね。
- ・それで奥様のお言葉でご自身が変わられたりとかするものですか?
- いえ、それはなかなか変わらないですけど(笑)、でも変えようとするときもありますよ。たとえば、自分ではそんなに短気じゃない、田舎者だからのんびりしていて、人当たりだって悪くないと思っていたんですけど、「その真逆だわ」と指摘されて、これはいかんと。
- それまで自分の短気な行動に気づいてなかったわけですね。それをズバリ指摘されると、カチンと来て(笑)、じゃあ直さなくちゃと思うんです。
- ・そう言う前向きな発想が出来ると、結婚生活を共に歩まれていくにはプラス発想になるんじゃないですか?
- 「そこを直さないと、仕事うまく行かないわよ」って、そこまでズバズバ言われるから(笑)。
- ・素晴らしい奥様ですね、と言うより素晴らしい家庭環境ですね!
- 自分のことを思ってズバズバ言ってくれる人って、私の場合、もしかしたら嫁さんだけかもしれません。友だちも言ってくれるけど、利害関係の絡まない友だちは少ないですから。
- ・そうですね、社会に出ると利害関係のない状態というのは、なかなか難しいですよね。
- ええ、一線をひいちゃうから。一線を超えて、それは変な意味じゃないですよ(笑)、一番自分を知ってくれるのは、やっぱり配偶者じゃないですかね。
- ・結婚するうえで、これは注意した方がいいと思われている点がありましたら教えて頂けますか?
- 結婚すると一気に知り合いが増えますよね。まあ親戚は2倍増えますから。
- ・親戚は選べないものですよね。そうすると、親戚が増えたことによる心構えとかありますか?
- 結婚するとき、2人は熱く舞い上がっていますからね、結婚式なんかで、なかなか親戚の顔まで見えないものですけど、とりあえずいろいろなお祝いをいただきますよね。その後できちんとお礼はしておいたほうがいいような気がしますね。ちゃんと電話したり、お返ししたり。
- それで、うまく関係を作っておくと、後々になっていろいろ教えてくれたり、良くしてくれますよ。自分たち2人だけじゃなくて、2人それぞれの家族と緩くつながっておくと、いいですよね。とりあえず結婚式では親戚に礼儀ただしく振る舞うこと。式の後は二人でベタベタしてればいいわけですから。
- ・婚活している方へメッセージをお願いします。
- 最初にも言いましたけど、たくさんの人に会ったら、そのぶんだけ自分が磨かれると思うので。いろいろな人にあって話をして、嫌われたり、好かれたり、うまく行ったり、行かなかったりしているうちに、自分の刺が取れたり、多かれ少なかれ自分が変わったりするんじゃないですか。
- ・いまお相手とめぐり逢わないと落ち込むことは考えずに、多くの人に会っていくということが大事なんですね。
- 今って、うーん、なんだろう、すぐに結果を求める社会でしょ。成果主義とかなんとか言って。婚活って成果主義じゃないから、結果ばかり狙うのもどうなんでしょうか。100名ぐらい会うつもりでやらないと。ビジネスを始めたり企画を進めたりするときだって100名ぐらいから話を聞くでしょう。
- 100人も会うとね、アイデアが出ますよ。人に会って「こんな企画だめだ」なんて言われたら自分はカッコワルイなと思っちゃうと行動が鈍るんですけど、でも、言われたら言われたでいいんですよ、たくさん会って、「振り返り」を繰り返しているうちに、何かがつかめると思うんで。それと同じで、結婚とはどういうことかも、数多く会っているうちに、わかってくるといいですね。ちょっと偉そうなことを言いまして、カッコワルイですが(笑)。
- ・小堂取締役にはご出張前のご多忙の中、お時間を頂戴しインタビューをさせて頂きました。この度は取材にご協力頂きましてありがとうございました!
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